墓参り。



社会人になるまで、
“自分の家の墓”というものが無かったので
僕にとっては「墓参り」というのは縁が無かった。


それまでの僕のイメージとしては、
「先祖に手を合わせる」というくらいで
なんだか実感がないものだった。


それまで、
身近な人を亡くしたことがなかったから
そういうイメージだったわけで、
それは幸せなことだったのだと思う。


ちなみに、
いまだに自分の両親や祖父母は健在なので、
相変わらず“自分の家の墓”はない。




社会人になって、
結婚もして、
いろいろなことがあって、
僕にとっての「墓参り」のイメージは変わった。




「墓参り」では、
故人と向き合い、自分と向き合うことになる。


それは、楽しいことではない。
けれど、決して嫌なことではない。




それが、
その人と僕にとっての接点であり
人生を語りあう場所だから。