駅にて。



車内にいる時から、どうも後ろからの視線を感じる。
誰かにつけられているのだろうか?


・・・妻が浮気調査の探偵でも頼んだのか?
いや、そんな疑われることもないし、そもそもそんな金も無いだろう。
・・・ライバル会社が何か探りを入れてきているのか?
いや、探られるような案件はないし、ライバル会社ってどこだよ!
・・・もしかして僕のファン?
いや、ごめんなさい。ちょっと出来心で書いてみただけなんです。


・・・だとすると、いったい誰が、何のために?


とにかく、その視線が何なのか確認するか、せめてそれから逃れたい。


その為に、電車を降りた駅で改札には向かわず、あえてホームの向かいの電車に乗り込む。
僕をつけていた人物は、きっと困惑するに違いない。




、、、ってぐらいの妄想を広げて
単に乗り過ごしてしまって、向かいの反対方向の電車に乗り換える恥ずかしさを緩和してみた。




ちなみに、妄想に相当入り込まないと、恥ずかしさは緩和されません。